防災用品点検の日には防災グッズ等の必需品の確認と準備を!

防災用品点検の日には防災グッズ等の必需品の確認と準備を!

地震や台風などの自然災害はいつどんなタイミングで訪れるか分かりません。
「自分には関係ない」「なんとかなる」と楽観視して特に備えていない方もいるかもしれませんが、実際に災害に見舞われてから後悔しても遅いのです。
決して他人事だと思わず、いざという時のために日頃から防災意識を高めておくことが重要です。

さて、本日6月1日は「防災用品点検の日」です。
この防災用品点検の日は毎年3月・6月・9月・12月の初日(1日)と年に4回、3ヶ月おきに定められています。

読んで字の如く、いつ災害に見舞われても困らないように防災用品の点検を実施しましょう、という趣旨の日です。
とはいえ日頃から防災を意識していない方は何をすればいいか分からないかもしれませんね。

そこで当記事では防災用品点検の日にチェックしておきたい必需品のリスト、および防災対策の心構えについて解説してまいりたいと思います。

Advertisement

防災用品点検が重要な理由

日本は世界でも有数の災害大国であるとされています。
地域によって多少の頻度の違いはありますが、地震や台風、大雪、大洪水、火山の噴火など、我々日本人の生活は常に自然災害と隣り合わせといっても過言ではないでしょう。

そういった自然の脅威に対して人間はあまりに無力です。
例えば地震や台風などが原因で起こる停電は、明かりの確保が難しくなるだけでなく、空調が停止することによる熱中症冷蔵庫が稼働しないことによる食材の腐敗、食中毒をも引き起こし、人命が脅かされる事態にもなりかねません。

そんな事態に備えて予め防災用品の点検を定期的に行なっておくことが、日本全国全ての人にとって必要な心構えなのです。

用紙いておきたい防災用品(非常用品)リスト

大規模な災害であれば公的機関からの支援が得られる場合もありますが、災害発生からすぐにというわけにはいきません。
少なくとも2~3日は自力で生活を維持するための物資を用意しておくべきでしょう。
そこで、次に防災用品点検の日にチェックしておきたい災害時の必需品をいくつかピックアップしてまいりたいと思います。

飲料水

保存水防災用品に中でも最も重要なのが「飲料水」です。
お店やネットショップでも長期保存可能な防災用の水が販売されていますが、水道水で代用することも可能です。

ただし水道水は保存方法を誤ると腐ってしまう可能性があるため、必ず未使用の清潔なペットボトルやポリタンクに入れ、できるだけ空気に触れないように満タンににしておきましょう。
ちなみに、浄水器の水は美味しいですが腐敗を防ぐための塩素を除去してしまうため防災用の保存水には向きません。

水道水の保存時間は常温で3日程度、冷蔵保存で7日程度とされています。保存期間を過ぎたら洗濯やお風呂に使うといいでしょう。
開封のペットボトルの飲料水であれば、高温多湿を避ければ1年以上もちます。
保存量については、1人あたり1日2~3リットルが目安です。

非常食

缶詰災害時には非常食の蓄えも重要になります。
市販で様々な非常食が販売されていますが、選び方としては「かさばらない」「腐りにくい」「簡単に食べられる」の3点を押さえておくといいでしょう。
(筆者はこれを「非常食の3K」と呼んでいます)

1つ目の「かさばらない」についてですが、少なくとも3日分の食料を確保しておかなければならないことを考慮すると保管スペースには限界があるため押さえておきたいポイントといえます。

2つ目の「腐りにくい」については言うまでもありませんが、「ローリングストック法(備蓄循環)」という対策方法もあります。
ローリングストック法というのは、週に1回もしくは月に1回ほどの頻度で、保管している食料を消費して同じものを新たに買い足す方法のことです。

そして3つ目の「簡単に食べられる」については、災害の影響で水道やガス・電気が使えなくなってしまった場合を考慮した上で、それらが無くても食べられるものが理想です。

これらを踏まえた上で、災害時に備えて用意しておきたいオススメの非常食をリストアップしてみました。

用意するもの 保存量
(1人あたり)
保存期間
飲料水 5~10リットル 未開封の場合1年以上
アルファ米 6~9パック 約5年
缶詰パン 3~9缶 2~3年
缶詰(肉・魚) 1~3缶 2~3年
シリアル食品 200~500グラム 約1年
インスタント麺 3~9個(袋) 半年~1年
レトルトパウチ食品 3~6袋 1~3年
野菜ジュース 1~3本 約1年

上記の保存量および保存期間はあくまで目安として覚えておいてください。
こちらは比較的長期保存が可能なものをピックアップしましたが、栄養の偏りや好きなものが食べられないストレスが心配な方は、上述した「ローリングストック法」で他の食料も確保しておくといいでしょう。

救急セット

救急箱災害時は日常よりも怪我や体調不良などのリスクが高まります。

例えば地震が起こるとタンスの上に置いていた物が落下して打撲を負ったり、割れた食器を片付ける際に指を切ったり……、また冷暖房が使えないことで熱中症や風邪などを患うことも考えられるでしょう。
そして災害時には外出が困難になるケースが多く、病院に行けない可能性も高いです。

そんな時のために応急処置・手当ができる救急セットを用意しておきましょう。
おそらく、災害とは関係なく救急セットを常備しているご家庭も多いかと思いますが、「いざという時に必要な物を切らしている」という経験がある方もいるでしょう。

普段の日常ならすぐに薬局に買いに行けばいいだけの話ですが、災害時に外出ができないとなると致命的です。
そういった意味も含めて、来たる災害に備えて救急セットの在庫確認は怠らないようにしてくださいね。

懐中電灯、ラジオ

ラジオ・懐中電灯・その他災害時には停電が起こる可能性が高いため、明かりの確保のために懐中電灯は最低一つ用意しておくようにしてください。
照明のない夜の暗闇の中で移動すると怪我や事故などの人的な二次災害を引き起こしてしまう可能性があるため、こちらも非常に重要です。

また、災害時は情報収集も身を守るために重要な心得の一つです。
そこで用意しておきたいのが、電池式の小型ラジオ(携帯ラジオ)。

最近はスマートフォンの普及によって情報入手が非常に手軽になりましたが、停電が復旧するまでにスマートフォンのバッテリーがもつかというと少々心許ないです。
そのため、災害情報はラジオで聞くようにし、スマートフォンはご家族や友人等との安否の連絡用にしておくのが無難でしょう。

この二つは電池が必須になるので、予備の電池もできる限り確保しておくようにしてください。

簡易トイレ

簡易トイレ災害時に起こるトラブルの一つに「トイレ問題」があります。
水道が止まったり排水管が壊れたり等で自宅のトイレが使えなくなってしまった時に、用を足す手段がなくなるというのは深刻な事態です。

言うまでもありませんが、野外で排泄する方法は非常に不衛生ですし伝染病のリスクもあり、そして厳密にいうと軽犯罪法違反です。(「器物損壊罪」や「公然わいせつ罪」に問われる場合もあり)
まあ……、災害という緊急の状況下では見過ごされるケースが大半かと思われますが、それでも野外の排泄はしたくない方が大半でしょう。

そんな時にあると便利なのが「簡易トイレ」です。
簡易トイレは公園などに設置される「仮設トイレ」とは別物で、ビニール袋のようなタイプのものになっています。

使い方としては便器、もしくはペール缶のような人が座れる程度の大きさの容器に簡易トイレの袋をかぶせ、その中に用を足すという形です。
もちろん防臭対策としてジッパーで密閉したり、中に凝固剤や吸収剤などが入っていてニオイを抑えることができるので安心して使えます。

袋をかぶせて座る用の容器を用意できない場合は「組み立てキット」付きの簡易トイレもあるので、そちらをおすすめします。

災害対策は日頃の心構えが重要!

以上、災害に備えて用意しておくべき非常用品についてお話してまいりました。

年に4回、3ヶ月に1回の防災用品点検の日には、これらの非常用品がしっかり確保できているか、どこに保管しているかなどをしっかりチェックし、ご家族の方にも徹底的に周知しておくようにしましょう。

ただし、点検したからOKと油断してはいけません。
災害の際のトラブル・被害を最小限に抑えるためには「いつ災害が来てもおかしくない」という日頃からの心構えが必要不可欠です。

例えばタンスの上に重たい荷物を沢山置いてあると、地震の時にそれが落ちてきて、当たりどころが悪ければ命に関わります。
また、火を使った調理の最中に地震がくれば火災が起こることもありますよね。そんな時にすぐ手に届く場所に消化器が置いてあるか、火の延焼を誘発しないようキッチン周りの油汚れはキレイにできているか等も確認してください。

避難経路をしっかり把握しておくことも重要です。
例えば、海抜ゼロメートル地帯にお住まいの方は大洪水や高潮・津波などで被害を受ける可能性が高いため、安全な高台までの最短ルートを把握しておかなければなりません。

このように、ありとあらゆるケースを想定した上で、それでもどうにもならない部分は災害用の非常用品で凌ぐ……というのが本来の防災対策です。

日本は災害大国です。頻繁にテレビやネットを賑やかす災害のニュースは決して他人事ではありません。
過度に心配する必要はありませんが、自分や家族の身を守るためにも防災用品点検の日には備蓄のチェックをしっかり行ない、防災意識を高めていきましょう!