【新型コロナ対策】厚労省提供の接触確認アプリ「COCOA」とは

【新型コロナ対策】厚労省提供の接触確認アプリ「COCOA」とは

未だに新たな感染者の報道がやまない新型コロナウイルス(COVID-19)
全国的な自粛要請は一旦解除となったものの、今もなお予断を許さない状況下にあるといえるでしょう。

新型コロナウイルスの感染および発症を防ぐには、いわゆる三密(密閉・密集・密接)を極力避けることですが、日々の生活のための通勤や買い物など他人との接近を一切断ち切るのは極めて困難です。
このコロナウイルスには無症状の潜伏期間もあるため、知らずしらずのうちに自分も感染しているのでは……と不安に思う方も多いはず。

そこでコロナ対策の一環として厚生労働省から配信・提供されているのが「COCOA」という接触確認アプリです。

令和2年6月19日よりiOS(iPhone)・Android向けにそれぞれApp Store、Google Playより配信開始されており、22日現在の時点で既に270万件のダウンロードを記録しています。

【参照:NHK公式】接触確認アプリ「COCOA」 3日間で270万件ダウンロード
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200622/k10012479501000.html

今回は、そんな接触確認アプリ「COCOA」の使用や主な機能についてご紹介したいと思います。

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接触確認アプリ「COCOA」の概要

元々海外では新型コロナウイルスの拡大感染予防策の一環としてモバイル端末でのアプリケーションの開発と世間への普及が推進されていました。
例えばシンガポールでは4月中旬に政府から「Trace Together」と呼ばれる追跡アプリがリリースされ、国民に使用を呼びかけていたのです。

このTrace Togetherではアプリ利用者同士が接近するとその履歴がログとして記録され、政府の管理するデータベースに登録されるシステムとなっています。
そして利用者の中に感染者が発見された場合、その接近記録の履歴を遡って追跡し、接触した可能性のあるユーザーに通知する形をとっています。

今回日本で厚労省から発表されたこの接触確認アプリ「COCOA」でも、アプリ利用者同士の接近・接触を感知し、記録として残すことで感染の疑いのあるユーザーに注意喚起を促し、さらなる感染の拡大を予防することが大きな目的となっています。
また、後述しますが気になる個人情報の扱いに関しては、当アプリでは利用者の氏名・住所・電話番号等の個人情報のやり取りは一切行わないとされているため、情報漏えいや悪用等の心配はありません。

接触確認アプリ「COCOA」の仕組みについて

今回厚労省から発表された接触確認アプリ「COCOA」の仕組みについてですが、アプリ利用者同士の接近を感知・記録するためにBluetoothという近距離無線通信機能が用いられています。
Bluetoothといえば皆さんもワイヤレスイヤホン等で馴染みがあるかと思います。

このBluetoothを使ってアプリ利用者同志の距離と時間をもとに「接近者」を感知するのがCOCOAの根幹の機能です。
ちなみに、当アプリにおける「接近」の判断基準としておよそ1メートル以内の距離と15分以上の時間が定められています。

そして利用者の中にコロナ感染(陽性反応)が出た場合、その利用者と接近した記録のある方の端末に通知が送られます。
通知の中には「どのような行動をとるべきか」のガイダンスや相談所への案内などが記されているので、その案内に従って行動しましょう。

接触確認アプリ「COCOA」の主な仕組み
政府CIOポータル「接触確認アプリの仕様書」より引用

接触確認アプリ「COCOA」では個人情報は用いられない?

上記の通り、接触確認アプリ「COCOA」では利用者の動向が記録されています。
そうなると気になるのが個人情報の扱いではないでしょうか?

「同じアプリ利用者の相手に個人情報が筒抜けになる?」
「個人情報を政府に握られるのは嫌だなあ」
「セキュリティの欠陥で個人情報が漏洩したらどうする?」

など、様々な不安要素があるかと思います。

しかし、今回のこのアプリでは個人情報は一切扱われていません!
感染者・接近者の情報・データベースとして用いられるのはBluetooth機能によって暗号化された「識別子」のみであり、アプリ利用時に氏名・住所・電話番号等の個人情報を登録する必要はありませんし、端末に登録された個人情報を参照することもありません。

陽性反応が出た場合も、本人が直接保健所へと出向き、検査を受けた後に保健所サイドでアプリ内で発行される「処理番号」を陽性者データベースに登録するだけです。
これまでの一連の流れの中に、一度たりとも個人情報は扱われていないことが分かるでしょう。

接触確認アプリ「COCOA」の主な仕組み
厚生労働省「接触確認アプリの概要」より引用

簡単にいえば、それぞれの利用者の端末ごとにアプリ内で生成された識別情報があり、それが個人情報の代わりとしてデータベースに紐付けられるわけです。
病院や銀行、役所などで手渡される番号札のようなものですね!

なので、「となり町の〇〇さん、コロナ陽性らしいよ」…なんていう噂話を立てられる心配もありません。

まとめ

では最後に接触確認アプリ「COCOA」の特徴をおさらいしたいと思います。

  • アプリ利用者同士の接近を感知し、記録することで感染の疑いをいち早く察知できる
  • 感染者が発生した場合、感染者と接触した利用者へ自動的に通知される
  • 適切な行動がガイダンスされ、感染拡大の防止につながる
  • iPhone、Android両方のスマートフォンで利用可
  • 個人情報は一切扱われず、情報漏えい等のリスクは無し

当たり前ですが、接近した相手の人が当アプリを利用していなければこれらの機能は無意味なものになってしまいます。
コロナ感染拡大を予防ないし抑制するためには、一人でも多くの方がこのCOCOAを利用しなければなりません。

新型コロナウイルスの脅威から開放され、本来の日常を取り戻すためにも是非当アプリ「COCOA」をインストールし、感染拡大予防に取り組むようご協力お願いします!