相談する前に知っておきたい税理士事務所と税理士法人の違い
- 2020.06.15
- 税金・法律
税理士になろうと一歩を踏み出したばかり、あるいは税理士に相談したいことがある、という人だと、税理士事務所や税理士法人といった言葉を聞いたことがあっても、その業務内容や違いについてあまり詳しくはない、という人も多いようです。
ここでは、税理士事務所と税理士法人の違いについてご紹介します。
税理士事務所と税理士法人の違いについて
○○税理士事務所、というように個人の名前のみが入っている事務所は、いわゆる個人事業主として個人が開業して運営している事務所です。
税理士法人△△、税理士法人□□事務所、というように税理士法人と頭についている場合、その事務所は法人化されている税理士事務所だということです。
一般の会社でも、個人事業主と法人で区別されるように、税理士事務所と税理士法人も、そのような区別を受けることになります。
ただ、税理士事務所も税理士法人も、実は仕事内容についてはそこまで大きな差はありません。
どちらも同様に税務の相談を受けたり、税務に関する業務の代理、書類作成の代理をしたり……つまりは上記で述べたものと同じことをしています。
ただ、専門性が高い傾向にあるのは、税理士法人とついている方です。
まず多数の税理士が在籍していることが多いため、難しい案件であっても、複数人で当たることが可能です。
複数人で解決に当たればレスポンスは早くなり、また、内容も深いものになります。さらに、複雑な案件への対応も可能になります。
そして複数人での結論であれば、税理士側の返答が間違っている可能性はかなり低くなるというメリットもあるのです。
税理士法人はまず『2人以上の税理士がいなければ立ち上げられない』という決まりがありますから、個人で開業が可能な税理士事務所と比べると、信頼度が違います。
さらに、税理士法人の場合、個人事業主である税理士事務所と違って、業務への集中度を高めなければならないという理由から、ビルの空きスペースを他の誰かに貸して収益を得るというようなことができません。
いってみれば関係のない副業は禁止されてしまっている状態にあるので、業務に対する集中度という面でも、個人の税理士事務所とは違いが出てくるのです。
税理士事務所と税理士法人は業務そのものに変わりはありません。そのため、どちらに相談しても良いでしょう。
ただ、その業務の正確さや速さ、解決力といったもので違いが出てくる傾向があるので、それらが気になる場合は、税理士法人がおすすめです、ということですね。
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