意外と知らない?「税理士」と「会計士」の違い
- 2020.01.21
- 税金・法律
当サイトへのお問い合わせで「税理士って会計士とは違うの?」という質問が多く寄せられます。
一般的には税理士も会計士も「お金に関する専門業」という意味で混同されている方も少なくありません。
しかし、実際は税理士と会計士は専門分野の異なる畑違いのお仕事です。
そこで今回は意外と知られていない税理士と会計士の違いについて解説していきたいと思います。
税理士の役割は税務業務
税理士のお仕事は税務処理や納税・節税に係る指導やアドバイスを行うことです。
詳細は税理士法で定められている税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つに分類されます。
- 納税者に代わって税務署等への申告・申請を進めたり、税務調査への立ち会いや対応を行ったりするのが「税務代理」。
- 税務署への届出が義務付けられている各種書類の作成や提出が「税務署類の作成」。
- 税金の計算や節税などといった知識面での指導やアドバイスを実施するのが「税務相談」。
このように、税金に関係する様々な対応を行うのが税理士の役割となっており、主なクライアントは税金に関する知識の乏しい個人あるいは税務対応の人員を持たない中小企業となります。
ただし、節税対策を含む経営戦略などの面で大手企業が税理士事務所に相談するケースも少なくありません。
会計士の役割は監査業務
一方で、会計士のお仕事といえば公認会計士法によって定められている監査業務全般になります。
会計士の監査業務とは、納税者(企業)が作成した財務諸表が適正であるかどうかの評価を下し、必要に応じて指導する業務のことをいいます。
また、他にも内部統制監査やコンサルティング(MAS)・IFRS(国際財務報告基準)関連の業務も会計士の主なお仕事となっています。
簡単にまとめますと、税理士が「お手伝い」「手助け」する立場で、会計士が「確認」「指導」する立場といったところでしょうか。
ただし、税理士も会計士も実際の業務内容は非常に多岐にわたり、クライアント側の要望や事情によってケースバイケースとなります。
また、ほとんどの場合会計士の担う監査の対象は大手企業となります。
それは、最終事業年度の貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上、または最終事業年度の貸借対照表の負債の部に計上した額の合計が200億円以上の株式会社に対して監査が会社法で義務付けられているためです。
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