【結婚式のマナー】披露宴の服装やご祝儀はどうすればいい?
初めて結婚式に招待された時、当日のマナーが分からず悩んでしまう方は多いでしょう。
結婚式は人生最大の晴れ舞台ですから、粗相をしないよう細心の注意を払わなければなりません。それは相手が旧知の仲の友人でも、職場の上司や同僚でも同じことです。
どんな服装で来ればいいのか、ご祝儀の金額や渡し方はどうなのか、その他守らなければならないマナーは何なのか……。
マナーを知らないと恥をかいたり、相手に不快な思いをさせてしまったりする可能性もあります。
そうならないためにも今回は初めて結婚式に参加するという方のために、基本的な結婚式のマナーについて解説してまいりたいと思います。
招待状の返信マナー
携帯電話やスマートフォンが普及した現代では、最初に電話やメール等で事前に結婚式の報告が来るかと思います。
そして、その後しばらくして招待状が届けられるでしょう。招待状には参加の可・不可を伝えるための返信用ハガキが同封されています。
「電話(メール)で既に参加の意思を伝えたから、ハガキの返信はしなくてもいいだろう」と考えたあなた、それはNGです!
人にもよりますが、結婚式の披露宴には数十人から数百人のゲストを招くのが一般的です。その多くのゲストの参加状況を口頭の約束だけで把握するのは非常に難しいでしょう。
なので、最終的に返信されたハガキで参加人数を確認し、式の準備に取り掛かるのが一般的です。
招待状の返信ハガキは参加の可・不可に関わらず必ず返しましょう!
また、返信が遅くなればなるほど相手も人数の把握ができず式の準備が滞ってしまいます。
「招待状に記載された期日までにはまだ余裕があるから、今は返さないでおこう」と考えず、なるべく早く返信してあげるのがマナーです。
目安として招待状が届いてから2~3日以内に返信するのが好ましいでしょう。
返信ハガキの書き方
返信用のハガキの書き方にもマナーがあります。
これを知っているか知らないかでも相手に与える印象はグッと違ってきますのでぜひ覚えておいて下さいね!
まず、送り主である新郎新婦の名前が記載された表面ですが、ここでは「行」と書かれた部分があるので、これに二重線の取り消し線を引き、「様」と書き加えましょう。
ちなみに「行」というのは自分に対する敬称の一つで、「様」「殿」「御中」と違いへりくだった呼び方になります。
こちらから相手に送り返す際に相手の宛名が「行」のままだと失礼にあたりますよね。
これは結婚式の返信ハガキに限らず一般的なビジネスマナーの一つで、手紙や書類等を返送する場合はこのように敬称を「様」や「御中」に書き換えるのが当たり前です。
例えるなら、「つまらない物ですが」とお歳暮やお中元を貰った時に「ありがとう、本当につまらない物ですね」とは言わないですよね?
相手の宛名が「行」のまま返信するというのは、そういうことになるので注意しましょう!
また裏面の「ご出席」「ご欠席」欄も、接頭詞の「ご」は二重線で消すのがベスト。
これも上記と同じく自分の意思表示に対して「ご出席(ご欠席)」という敬語表現を使うのは不自然だからです。
さらに、出席の場合は「慶んで(出席)させていただきます」と前後に追記し、「ご欠席」の部分は二重線で消すと更に相手に好印象を与えることができるでしょう。
筆記用具は「黒色」が基本
結婚式の招待状の返信ハガキは「黒色」が基本です。
これは「慶び事は太く濃く」という縁起担ぎによるもので、反対に「灰色(グレー)」はお葬式の香典袋などに使われる「不祝儀」の色とされているため絶対にNGです!
また、目上の方などのフォーマル度の高い結婚式の場合は毛筆もしくは万年筆を使うのがマナーとされています。
とはいえ毛筆や万年筆が使い慣れないという方はボールペンでも構いません。
ご祝儀の金額や包み方のマナー
結婚式に出席する際には、必ずお祝い金として「ご祝儀」を用意しなければなりません。
あくまで真心のお金なので本来強制されるものではありませんが、相手側も多額のお金をかけて開宴し招待してくれているので、ここは快く用意してあげましょう。
ちなみに、ご祝儀のお金を裸のまま、もしくは一般的な封筒に入れて持参するのは失礼にあたります!
必ずご祝儀袋に入れて持参するようにして下さい。
結婚式のご祝儀の金額相場
結婚式のご祝儀の相場は、一般的には3万円と言われています。しかし、結婚式に招待してくれた相手との関係性によって上下しますが、友人や同僚など同等の間柄であれば3万円で問題ないでしょう。
ちなみに2万円や6万円といった偶数は「割り切れる」ことから、また4万円や9万円は「死」「苦」を連想させることからご祝儀に包む金額としてはふさわしくないとされています。
特に4と9という数字は結婚式に限らず、あらゆるお祝い事において避けなければならない不吉な数字と言われているので覚えておきましょう。
ご祝儀袋を袱紗(ふくさ)で包むと更に好印象
一般的にはご祝儀袋に入れて持参すればマナー的に特に問題はありませんが、袱紗を用意しておくと更に相手に好印象を与えられるでしょう。
袱紗とは冠婚葬祭の儀礼における金封を包むための絹布で、結婚式の場合はご祝儀袋をこれに包む風習があります。
ご祝儀袋を包む袱紗の色は赤・オレンジ・ピンク・金などの明るい系統の色がおすすめです。
紺や緑、紫、グレーなどの暗い寒色系はお葬式などのお悔やみに使われる色なのでNG!
また、袱紗が用意できない場合は薄手の大きなハンカチで代用することも可能です。
ただし派手な柄物はお祝い事のシーンにふさわしくないため注意しましょう。
服装や髪型のマナー
結婚式に出席する際の身だしなみ(服装・髪型)にもマナーがあります。
初めて結婚式に参加する方は身だしなみで失敗してしまう方も少なくないようです。
自分が恥をかくだけならまだしも、招待してくれた新郎新婦の顔に泥を塗ることになれば大変ですよね…!
そこで、まずは結婚式ゲストの服装の選び方についてピックアップしていきましょう。
「白」は花嫁の色!
女性の場合、派手すぎず地味過ぎない無難なコーデとして白を基調としたワンピースやドレスを選択肢に入れる方もいるかと思いますが、「白」は式の主役である花嫁のカラーです。
結婚式でウェディングドレスを着ることが夢という女性は多いですよね。
そんな憧れの晴れ舞台で、主役である花嫁の象徴のカラーを奪ってしまうようなコーデは絶対に避けたいところです!
露出度の高い服装もNG
招かれるゲストにとって結婚式は一種のパーティーですから、特に女性であれば普段より目立つ格好で参加したいと意気込む方も多いかと思います。
しかし肩や胸、脚などを大きく露出した服装は、お祝い事の式典にふさわしくありません。
主役である新郎新婦より目立ってはいけないのです!
どうしても肩の露出したワンピースやドレスしかないという場合は、ストール等の羽織物を身に着けていきましょう。
結婚式は女子会や婚活パーティーではありません…!(笑)
かといって全身黒やグレーも考えもの
結婚式のお呼ばれ服として派手すぎるものはNGですが、だからといってフォーマルさを意識するあまり地味な格好になるのも考えものです。
この辺はさじ加減が難しいところですが、結婚式という華やかな式典において「暗さ」「地味さ」を強調した服装はかえって浮きますし、場の雰囲気も壊してしまいかねません。
例えば全身黒ずくめのスーツとかだと、「就活中ですか?」「葬式じゃないんだけど?」とツッコまれてしまう可能性があります。
式の流れとテーブルマナー
ご祝儀袋の準備も服装もバッチリ!となったら、あとは当日の振る舞いに気をつけるだけですね。
準備を万全にしていても、当日思わぬところで失敗したり無礼を働いたりしてしまう可能性もゼロではありません。
そこで、次に結婚式当日の流れと注意点を挙げていきましょう。
会場には開宴の30分前には到着しておこう
おめでたい式典の場において遅刻はご法度です。
結婚式が開演する前に、受付を済ませたり荷物を預けたりお化粧を直したりなど、意外とやることは多くバタバタしてしまいがちなので、余裕をもって開宴の30分前には会場に到着するよう時間調整しておきましょう。
交通機関の乱れなどで万が一遅れる場合は、同席している友人等に連絡するのがおすすめです。間違っても新郎新婦に直接連絡しないようにして下さい!
食事の席でも気を抜かずに
洋式の結婚式であればフレンチ形式の食事が大半かと思われます。
まずナプキンは乾杯を済ませた後に、膝の上にゆっくりと広げましょう。
そしてテーブルにはカトラリーと呼ばれるナイフやフォークのセットが置かれていますが、基本的には料理が出てくるタイミングに合わせて外側から順番に使っていけば問題ありません。
食べる時の音にも注意しましょう。クチャクチャと咀嚼音を立てるのは論外ですが、それ以外にも食器をカチャカチャ鳴らすのもテーブルマナー違反です。
乾杯の際も、グラスとグラスをぶつけないのが基本です。
食べ終わった後はナイフとフォークをお皿の上に水平に並べます。「ハ」の字に置くと「食べている途中」のサインになります。
また、おめでたい場だからといってハメを外しすぎるのもNGです。
式の流れを乱さないよう大声は慎み、お酒も飲みすぎないよう気をつけましょう。
最後に
初めて結婚式に招待されると、分からないことばかりで不安になりますよね。
ただのパーティーであれば多少の失敗や無礼は許されても、人生最大の晴れ舞台である結婚式ではそうもいきません。
しかし、今回ご紹介した内容さえ押さえておけば、それほど気を張る必要もなく楽しめるかと思います。
新郎新婦だけでなくゲストとして招かれたアナタにとっても結婚式が良い思い出として残るよう、最低限のマナーを守って参加に臨みましょう!
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