【例文つき】年賀状の書き方と基本的なマナーについてアドバイス!

【例文つき】年賀状の書き方と基本的なマナーについてアドバイス!

最近は昔と比べると年賀状を送る風習も少なくなっているようですが、古き良き日本の伝統文化として今でも年賀状を送る慣習を続けている方もいるかと思います。
あるいは、ビジネス関係で取引先などに送ることもあるでしょう。

そこで知っておきたいのが年賀状の書き方について。

年賀状とは、言ってしまえば「新年の挨拶」をハガキで送るだけのものではありますが、そこには年賀状ならではのマナーがあります。
意図せずしてマナーに反する年賀状を送ってしまい、相手の気分を害してしまう……なんてことがないように、今回は年賀状を送る上で注意しておきたい書き方とマナーについてご紹介します。

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基本中の基本!宛名面の書き方


① 住所の書き方

郵便物は送り先の郵便番号と丁目・番地以降の住所さえ記載されていれば正しく届けることが可能なので、つい都道府県などを省略してしまいがちですが、特に目上の方やビジネスの取引先などに送る場合は省略することはマナーに反します。
必ず都道府県から記載するようにし、また縦書きの場合丁目・番地などの数字はアラビア数字ではなく漢数字で書くのが基本です。

②・③ 宛名の書き方

送り先が会社の人間である場合、会社名は省略せずきちんと記載しましょう。(株)や(有)といった略文字は使用せず、「株式会社~」というふうに正式名称を書くのもマナーです。
また、相手が役職者である場合は役職名も必ず添えてください。

相手が会社ではなく個人で、家族宛に送る場合は世帯主を一番右に書き、そこから左へ配偶者、子の順番に書くのが基本です。
なお、このように連名で書く場合は苗字は一人目(世帯主)にだけ記入し、二人目以降は省略しましょう。ただし「様」などの敬称は省略せずに一人ずつ記入して下さい。

年賀状でNGとされる表現・行為

普段の手紙やハガキでは問題ない表現でも、年賀状では相応しくないとされるNG表現というものがあります。

句読点の使用

謹んで、新春のお慶びを申し上げます。

上記の一文を見て、あまり違和感を覚えない方もいるかと思います。
こちらは文そのものは問題ないのですが、句読点を用いていることがNGとされているのです。

何故かといいますと、おめでたい新年のお祝いの言葉に「区切り」をつけることは縁起が悪いとされているためです。
なので年賀状に限らず卒業式や結婚式などに用いられる文面にも、基本的に句読点は使用されません。

忌み言葉の使用

忌み言葉とは、その名の通り忌まわしいとされる言葉のことでお祝いの場では用いてはならないとされているものをいいます。
例として「去る」「滅びる」「絶える」「衰える」「破れる」「失う」「枯れる」「倒れる」「病む」などがあります。

そのため、以下のような挨拶文は年賀状ではマナー違反となります。

去年は大変お世話になりました

新年の挨拶なので何気なく「去年」という言葉を使ってしまいそうになりますが、「去」という言葉が忌み言葉となるため、以下のように言い換えましょう。

昨年は大変お世話になりました

近年、世界中を混乱に陥れている「新型コロナウイルス」の感染拡大に際して「コロナ禍」という言葉も生まれましたが、この「コロナ禍」という言葉も「禍」という文字が忌み言葉にあたるため避けましょう。

修正液・修正テープの使用

年賀状を書き間違えたときは、修正液などで消して書き直すというのは重大なマナー違反となります。
もちろん二重線を引いて訂正などもってのほか、めちゃくちゃ失礼ですよ!(これは年賀状に限った話ではありませんが……)

書き間違えた年賀状は、郵便局に行けば手数料(5円)で新しいものに取り替えてもらえるので、面倒かもしれませんが新しいハガキで一から書き直すようにしましょう。

その他の注意点

「賀詞」は正しく使おう!

賀詞とは年賀状の文頭に添える、お祝いの言葉のことをいいます。
「あけましておめでとうございます」がその代表例ですが、「賀正」や「謹賀新年」といった短い言葉で記す賀詞もあります。
これらの意味を正しく理解した上で使用することが好ましいでしょう。

賀詞 意味
寿 めでたい
喜び祝う
賀正 正月を祝う
賀春 新年を祝う
慶春 新年をよろこぶ
寿春 新年を祝う
新春 新しい年
謹賀新年 謹んで新年をお祝い申し上げます
恭賀新年 うやうやしく新年をお祝い申し上げます

いずれも新年を祝う意味の言葉になるので、基本的にはどれを用いても問題ありません。
ただし上司や取引先など目上の方に対しては、敬意を示すために「謹賀新年」や「恭賀新年」といった4文字の賀詞か、もしくは文章で書き綴るのがベストです。

新春あけましておめでとうございます

こちらの文を見て違和感を覚える方はどのくらいいるでしょうか?
短い賀詞と文章としての賀詞を別物として解釈している方は、うっかりこういった書き方をしてしまいがちですが、「あけましておめでとうございます」だけで新しい年を祝う意味の言葉になるため、「新しい年の新しい年が明けてめでたい!」と同じ意味の言葉が重複してしまうのです。

例えるなら「馬から落馬」「あとで後悔する」といった表現と同じです。

「新春」と書くなら、「あけましておめでとうございます」は必要ないですし、「あけましておめでとうございます」と書くなら「新春」は必要ありません。
賀詞を2つ使用することはあまり好ましいことではないので注意しましょう!

謹賀新年今年もよろしくお願い致します

こちらの文ですと何も問題ありません。
賀詞の「謹賀新年」で新年の言葉となり、そこに続く形で「今年もよろしく」と伝えるのは自然な流れだからです。

文字色は黒が基本!赤やグレーは避ける

年に一度の行事なので、気合を入れて凝ったデザインの年賀状を送りたい!ということで文字の色も凝ったものにしたい方もいるでしょう。
しかし、気をつけなければならないのが宛名や本文に赤文字やグレー文字を使用するのは避けたほうがよいです。

というのも、まず宛名(というより人の名前)を赤文字で書くのは非常に不吉であるために年賀状マナーを抜きにしてもNG!
本文なら好きなように色をつけてもいいだろう……と思うかもしれませんが、上記の慣例からお祝い事の文章に赤文字を使用することを嫌う人もいるかもしれません。

グレー文字についても、葬式等のお悔やみ事(弔事)を連想させるために不吉とされています。

あまり神経質に考えなくても……と言いたいところではありますが、送られた相手がどのように感じるか判断できない間柄でしたら無難に黒文字を主体にするのがいいでしょう。

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