知らないと損する「助成金」の基本。コロナによる特例も

事業や会社を運用していく上で忘れてはならないのが助成金制度です。
助成金という言葉自体は知っていても、上手な活用方法がわからない……とお悩みの経営者様も多いのではないでしょうか。

助成金とは、国が支給するお金のことですが、返済不要です。
返済不要となれば、使わない手はないでしょう。しかし助成金の種類がわからない、手続きが煩雑そう等の理由で、助成金申請を避ける経営者様も多いかと思います。

助成金制度を活用することで、人手不足の解消に繋がったり、スタッフの教育のための資金に充てることも可能です。
自社で「人」にかけられる経費が足りない、という企業様にはぜひ活用してもらいたい制度です。

そこで、ここでは、雇用関係の助成金にはどんなものがあるか？
基本的な雇用助成金の概要と、併せて今回のコロナ騒動で新たに特例として制定された助成金制度についてもご紹介したいと思います。

助成金にはどんな種類があるか？

様々な助成金がありますが、ひとつひとつ解説を行ないます。
ぜひ自社の資金調達にお役立てください。

トライアル雇用奨励金

職業経験やスキルなどが伴わず、就職が困難な求職者をハローワークなど職業紹介事業所の紹介によって、一定期間受け入れを行った場合に受け取れる助成金です。

助成金額は月額最大4万円。最長3ヶ月まで。
ただし、母子家庭の母もしくは父子家庭の父の場合は、月額最大5万円を支給するという決まりになっています。

キャリアアップ助成金

各8つのコースがありますが、中でも主たるコースについて説明します。
詳細は、厚生労働省のHPを確認する、もしくは社会保険労務士の事務所にて尋ねることをおすすめいたします。

雇用調整助成金

景気変動等の理由で、事業縮小の状況になった際、雇用している労働者の雇用維持をはかるために支給される助成金です。
その場合、労働者は、休業、教育、訓練、または出向というカタチになります。

休業の場合は、休業手当等の一部助成2/3、教育訓練の場合は、教育訓練費1200円/日を加算し、支給されます。

出向の場合は、出向元事業主の負担額の一部助成2/3を行ないます。
ただし、中小企業以外の企業の場合は1 /2となります。

これらの助成金は1人あたりの日額が上限8,330円と定められていますが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例により上限が上方修正されています。（詳細は後述）

労働移動支援助成金

景気変動等の理由で、事業縮小の状況になった際、民間の職業紹介事業者に委託等し、再就職支援を行なった事業主に支給される助成金です。

コロナ特例による助成金

昨年末より全国的に猛威をふるった新型コロナウイルス。
その影響で多くの企業・事業所が休業を余儀なくされたことで収益の大幅な減少が懸念され、雇用されている従業員の収入減も深刻な状況になりました。
そこで政府が打ち出したのが新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例です。

まず1人あたりの日額上限額が8,330円から15,000円に引き上げされたほか、自粛要請期間に従業員を解雇せず雇用の維持に務めた中小企業に対し助成率一律9/10が10/10（100％）に変更されています。

詳細は厚生労働省公式WEBサイトにて記載されていますので、そちらも一度ご覧ください！