クラウド会計ソフトの登場で税理士の業務はどう変わる?
- 2020.06.25
- 税金・法律
税理士の業務の多くは「記帳代行」といわれています。
しかし近年クラウド会計ソフトが広く普及し始めたことで、記帳業務の多くが自動化され税理士の仕事が失われてしまうのではないかという話も耳にします。
クラウド会計ソフトとは一体どんなソフトなのか?
そして実際に税理士の仕事がなくなることはあり得るのか?
当記事でお話したいと思います。
会計事務所の仕事を奪いかねない、クラウド会計とは?
クラウド会計ソフトは、従来のインストール型会計ソフトとは異なり、あらゆるデータをクラウドサーバー上で一元管理できるのが大きな特徴です。
それだけでなく、会計処理機能も大きく発展しており、税務の知識を持たない人でもあらゆる書類・帳簿の記入がたやすくできる点が魅力の一つとなっています。
本来税務の記帳というのは専門的な税の知識を持っていないとできないものでしたが、このクラウド会計ソフトの登場によってそのハードルが低くなったといえるでしょう。
しかしソフトはあくまで機械に過ぎません。
税務処理というのは小さなミスも許されない業務ですから、全てを機械任せにしてしまうのが非常にリスキーといえます。
また、勘定科目の仕分けや経費計上など、一般人では判断の難しい部分もまだまだ多いのが事実。
そのため、「便利なソフト」ではあるものの「万能のソフト」ではないという認識をもっておきましょう。
近年の税理士もこのクラウド会計ソフトを導入したクライアントに対するサポート体制を用意しているところが多く、まだまだ税理士の役割は重要といえます。
例えば、クラウド会計ソフトにはあらゆる端末に対応した連携機能があり、インターネット上の銀行口座の取引明細データなどを随時確認することができますが、こちらをチェックし不備がないかどうかをアドバイス・指導するのも税理士の業務のうちです。
クラウド会計ソフトがいかに優秀なツールとはいえ、やはり専門知識を持った税理士の重要性は従来と変わりないといえるでしょう。
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