転職市場において税理士事務所が「上向き」である理由と傾向
- 2020.09.02
- 税金・法律
当コラムを読んでいる方の中には、税理士を目指している方もいるかと思います。
そこで気になるのが転職市場における税理士事務所の求人倍率ではないでしょうか?
今回は、近年の全国的な税理士事務所の転職事情についてお話したいと思います。
税理士事務所は「売り手市場」?
近年、税理士業界は深刻な人手不足に悩まされており、税理士や科目合格者にとって売り手市場となっています。
2008年のリーマンショック以来、空前の不況により企業の倒産等が相次ぎ、税理士業界の需要の低下が懸念されてきました。
実際に、税理士試験を受験する税理士志望者の数は年々減少傾向にあります。
※過去5年間の税理士試験の受験者数及び税理士合格者数(単位:人)
年度 | 受験者数 | 合格者数 |
---|---|---|
平成26年 | 41,031 | 6,909 |
平成27年 | 38,175 | 6,902 |
平成28年 | 35,589 | 5,638 |
平成29年 | 32,974 | 6,634 |
平成30年 | 30,850 | 4,716 |
最新データの平成30年と5年前の平成26年を比較すると、受験者数は約1/4減少、合格者は約1/3減少という状態になっております。
加えて、税理士事務所の数が全国的に増加傾向にあるのも「売り手市場」を後押ししています。
法人だけに絞っても平成20年は1,750社だったものが平成29年10月には3,646社と、目に見えて増えているのが分かります。
税理士を目指す人が減っているのに、その受け皿となる税理士事務所の数は増えている。
そのことが、転職市場において税理士事務所が売り手といわれている理由なのです。
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